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ブライダルチェックとは|女性が受ける検査の内容と費用

公開 2026.08.15 更新 2026.08.16

結婚や妊娠を考えたときに受ける健康チェックを、ブライダルチェックと呼びます。「何を調べるのか」「いつ受けるのか」「結果が悪かったらどうなるのか」。受ける前に知っておきたいことを、順に整理しました。

ブライダルチェックとは何か

ブライダルチェックは、結婚や妊娠を控えた方が受ける、婦人科系の健康チェックの総称です。決まった検査項目があるわけではなく、医療機関ごとに内容が組まれています。

目的は大きく2つです。ひとつは、自覚症状のない病気を早い段階で見つけること。子宮筋腫や子宮内膜症、性感染症は、症状が出ないまま進むことがあります。もうひとつは、妊娠に関わる状態を知っておくことです。

「結婚するから受けなければならない」という性質のものではありません。これからの選択を、情報のある状態で決めるための検査だと考えてください。

主な検査項目

検査 何が分かるか
内診・経腟超音波 子宮や卵巣の形と大きさ。子宮筋腫、卵巣のう腫などの有無
子宮頸がん検診 子宮頸部の細胞の異常。20歳以上は定期的な受診が推奨されています
性感染症検査 クラミジア、淋菌、梅毒、HIV など。自覚症状がないまま進むものがあります
血液検査(一般) 貧血、肝機能、腎機能、血糖など
風疹抗体 妊娠初期の感染は胎児に影響しうるため、抗体の有無を確認します
ホルモン検査 月経周期に関わるホルモンの状態
AMH(抗ミュラー管ホルモン) 卵巣に残っている卵子のおおよその数の目安

すべてを受ける必要はありません。年齢、月経の状態、妊娠を考える時期によって、必要な項目は変わります。診察のときに相談して決めてください。

検査で分かることには限りがあります
たとえばAMHは卵子の「数」の目安であって、妊娠のしやすさそのものを示す数値ではありません。数値が高くても妊娠するとは限らず、低くても妊娠する方はいます。ひとつの数値だけで将来を判断しないでください。結果の意味は、必ず医師の説明を受けたうえで受け止めることが大切です。

いつ受けるのがよいか

時期の目安は次のとおりです。

「相手が決まってから」と考える方が多いのですが、自分の体の状態を先に知っておくほうが、その後の選択がしやすくなります。

費用と、当日の流れ

ブライダルチェックは、症状がない場合は自費診療となるのが一般的です。金額は検査の組み合わせと医療機関によって大きく異なるため、受診前に項目と費用を確認してください。症状がある場合は、保険診療の対象になることもあります。

当日は、問診 → 内診・超音波 → 採血・検体採取、という流れが一般的です。時間は30分から1時間ほど。結果は後日、説明を受けます。

結果が思わしくなかったとき

不安に感じるのは当然ですが、次の2点を知っておいてください。

ひとつは、早く分かったこと自体に価値があるということです。治療で対応できるもの、経過を見ればよいもの、生活の工夫で変わるもの。いずれも早いほど選択肢が多く残ります。

もうひとつは、ひとつの結果が将来を決めるわけではないということです。数値には個人差があり、時期による変動もあります。気になる結果が出たときこそ、自己判断せず医師に説明を求めてください。

検査項目を、目的別に分けて理解する

項目が多く見えますが、目的で分けると整理できます。

目的 主な項目 なぜ調べるのか
子宮・卵巣の状態を見る 超音波検査、内診 筋腫や嚢腫など、自覚症状がないまま進むものがあります
感染症の有無 クラミジア、淋菌、梅毒、HIV、肝炎など 自覚症状がないことが多く、妊娠に影響する場合があります
免疫の確認 風疹の抗体など 妊娠中の感染を防ぐため。接種が必要な場合、時期の計画が要ります
ホルモンの状態 血液検査 周期の乱れや、卵巣の状態の目安になります
がんの検診 子宮頸部の細胞診など 若い年代でも見つかることがあります
全身の状態 貧血、甲状腺など 妊娠や体調に関わります

すべてを受ける必要はありません。年齢、これまでの経過、今後の希望によって、必要な項目は変わります。「何のために調べるのか」を確認したうえで選んでください。

とくに風疹の抗体は、時期の計画に関わります。抗体が十分でない場合、ワクチンの接種が勧められることがあり、接種後は一定期間の避妊が必要になります。妊娠を考える時期から逆算して、早めに確認しておく意味があります。

当日の流れと、準備しておくこと

初めて受ける方は、当日の様子が分からないことが不安の原因になります。おおよその流れを知っておいてください。

1. 予約。電話やインターネットで。月経中は受けられない検査があるため、周期を伝えて日程を相談してください。

2. 問診票の記入。月経の周期、これまでの妊娠・手術の経験、持病、服用中の薬、家族の病歴。あらかじめ整理しておくと、当日書きやすくなります。

3. 診察と検査。内容によりますが、30分から1時間程度が目安です。

4. 結果。その日に分かるものと、後日になるものがあります。結果の説明をいつ受けられるかを、最初に確認しておいてください。

持っていくもの

費用と、保険の考え方

費用について、あらかじめ知っておいてください。

基本的に、自費診療です。ブライダルチェックは、症状のない方が将来のために受ける検査なので、多くの項目が保険の対象外になります。

ただし、症状がある場合や、検査の結果で治療が必要になった場合は、保険が適用されることがあります。「生理痛がひどい」「不正出血がある」といった症状があれば、それを伝えてください。診療の扱いが変わる場合があります。

費用を抑える方法

予約の際に、総額を確認してください。「一式でいくらか」「追加の項目はいくらか」。ここを聞いておくと、当日慌てずに済みます。

結果をどう受け止め、どう使うか

結果が思わしくなかった場合を心配して、受診をためらう方がいます。ここが、いちばん誤解の多い部分です。

1. 多くは、対処できることです。感染症であれば治療できます。貧血や甲状腺の状態も同様です。知らずに過ごすほうが、リスクが大きい。

2. 結果は「いまの状態」であって、将来の断定ではありません。とくに、卵巣の状態を示す数値は、妊娠できるかどうかを断定するものではありません。数値だけを見て悲観しないでください。必ず説明を受けてください。

3. 早く知るほど、選択肢が多い。治療が必要なら早く始められますし、時期の計画も立てられます。これが受ける最大の意味です。

4. 結果は、あなたの価値とは無関係です。体の状態を知ることと、自分を評価することは、まったく別のことです。

5. 相手に伝えるかどうかは、自分で決められます。検査結果は、極めて個人的な情報です。結婚を考える段階で共有する方が多いのですが、いつ、どこまで話すかは、あなたが決めることです。

受ける時期の、決め方

「いつ受けるべきか」に決まりはありませんが、目安になる考え方があります。

交際相手がいない段階で受ける。これも十分にあり得る選択です。自分の体の状態を知っておくと、婚活の進め方や時期の考え方が具体的になります。漠然と焦り続けるより、数字を知るほうが落ち着きます。

交際が始まって、結婚を意識し始めたころ。いちばん多い時期です。二人で話し合ううえでの材料になります。

結婚が決まってから。ただし、風疹の抗体やワクチンの時期を考えると、少し早めのほうが余裕があります。

年齢で考えるなら、30歳前後がひとつの目安とされることがあります。ただし、これは「それ以降では遅い」という意味ではありません。年齢にかかわらず、思い立ったときが受け時です。

年齢と妊娠の関係については年齢と妊娠に、パートナーの検査については男性のブライダルチェックにまとめました。できれば、二人で受けてください。片方だけでは分からないことがあります。

受ける前の、準備

予約から当日までに、整理しておくと当日が楽になることがあります。

書き出しておくこと

聞きたいことを、メモしておく

診察の場では、緊張して聞き忘れることが多くあります。3つまでに絞って、メモしていってください。

予約時に確認すること

そして、生理周期のどの時期に受けるかで、調べられる項目が変わることがあります。予約の際に、月経の周期を伝えて相談してください。

結果を、どう活かすか

受けて終わりにせず、結果を活用してください。

1. 保管する。紙の結果は、まとめて保管。写真に撮ってクラウドに残しておくと、いつでも確認できます。

2. 数値の意味を、その場で聞く。「基準値内です」で終わらせず、「この数値は、どういう意味ですか」と聞いてください。後でインターネットで調べて不安になるより、確実です。

3. 次に受ける時期を、確認する。「1年後」「2年後」「気になったら」。1回で終わるものではありません。

4. 治療が必要な項目は、その場で予定を決める。「様子を見ましょう」で終わった場合も、いつ再確認するかを聞いておいてください。

5. 婚活の進め方に、反映させる。子どもを希望する場合、結果によって時期の考え方が変わることがあります。漠然と焦るのではなく、事実に基づいて計画を立てられます。

6. パートナーができたら、共有するかを考える。結婚を決める段階では、伝えておくほうが後で問題になりません。ただし、いつ、どこまで話すかは、あなたが決めることです。

そして、いちばん大切なこと。結果が思わしくなくても、それはあなたの価値とは無関係です。体の状態を知ることと、自分を評価することは、まったく別のことです。

知ったことで、取れる選択肢が増えます。それが、受ける意味です(年齢と妊娠卵子凍結について)。

相談先

婦人科で相談できます

ブライダルチェックの項目は、年齢や状況によって適したものが変わります。何を受けるべきか分からない段階でも、診察で相談できます。

ヒロクリニック 婦人科

よくある質問

結婚の予定がなくても受けられますか?
受けられます。「ブライダル」という名前が付いていますが、結婚の有無は問われません。自分の体の状態を知るための検査として受ける方も多くいます。
パートナーと一緒に受けたほうがいいですか?
妊娠を考えているなら、双方が受ける意味があります。男性側の検査は泌尿器科などで受けられます。ただし、片方だけでも受ける価値は十分にあります。
結果は相手に伝えるべきですか?
義務はありません。ただ、妊娠や治療に関わる内容であれば、共有しておくほうが後の判断がしやすくなります。どう伝えるか迷う場合は、医師に相談してみてください。
痛みはありますか?
内診に不安を感じる方は多いですが、痛みの程度には個人差があります。緊張を伝えれば配慮してもらえますし、初めてであることを伝えて構いません。
婦人科に行ったことがなく、抵抗があります。
初めての方は多くいます。内診が不安な場合は、その旨を伝えてください。希望すれば、内診を含まない項目だけを選べる場合もあります。まずは問診と血液検査から、という始め方も可能です。女性医師を希望できる医療機関もあるので、予約時に確認してみてください。
相手に、結果を伝えるべきですか?
義務はありません。ただし、妊娠や治療に関わる内容であれば、結婚を決める前に共有しておくほうが、後で問題になりません。伝え方に迷う場合は、「一緒に受けよう」と誘って、お互いの結果を共有する形にすると自然です。

医師監修

陽川 英仁 /ヒロクリニック大阪駅前院 院長

日本産科婦人科学会認定の産婦人科専門医
監修日:2026-08-15

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