交際から結婚まで、何をいつやるのか。全体像が見えていないと不安になります。一般的な流れと、時期の目安をまとめました。
全体の流れ
| 時期 | やること |
|---|---|
| 交際中 | 価値観のすり合わせ(住まい、仕事、子ども、お金) |
| プロポーズ後 | 両家への挨拶、両家顔合わせまたは結納 |
| 6か月〜1年前 | 式場の検討・予約(式を挙げる場合) |
| 3〜6か月前 | 住まいの準備、健康診断・ブライダルチェック |
| 1〜3か月前 | 各種手続きの確認、招待状(式を挙げる場合) |
| 入籍 | 婚姻届の提出、氏名変更に伴う各種手続き |
式を挙げない場合は、この流れがかなり簡略になります。順序に決まりはなく、二人の都合で組み替えて構いません。
先に話しておきたいこと
結婚の準備でもめる原因の多くは、事前に話していなかったことです。
- 住む場所。お互いの職場、実家との距離
- 働き方。共働きを続けるか、変える可能性はあるか
- お金。共同の口座を作るか、生活費の分担をどうするか、貯蓄の考え方
- 子ども。希望するか、時期はどう考えるか
- 親との関わり方。同居の可能性、介護が必要になったとき
- 式や指輪。やるかどうか、費用の分担
全部に結論を出す必要はありません。「話し合える関係かどうか」を確かめることのほうが重要です。
健康に関する準備
見落とされがちですが、この時期に済ませておくと後が楽です。
- 健康診断。自覚症状のない状態を確認しておく
- ブライダルチェック。妊娠を考えている場合は、双方が受ける意味があります
- 歯科のクリーニング。式を挙げるなら、写真に写ります
- 気になっている症状の受診。忙しくなる前に済ませておく
結婚後は生活が変わり、受診の時間を取りにくくなります。時間の融通が利くうちに済ませておいてください。
つまずきやすいところ
- 両家の意向の違い。式の規模、しきたり、費用分担。二人で方針を決めてから、それぞれの親に話すほうが揉めにくくなります
- 準備の負担が片方に偏る。役割を分けて、進捗を共有してください
- お金の話を後回しにする。ここは最初に話してください
- 相手の親との関係。無理に距離を詰めず、時間をかけて構いません
時期ごとの、やることの目安
全体像が見えていないと、何から手をつけていいか分かりません。入籍を起点に、前後で整理します。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 入籍の6か月以上前 | お互いの意思確認。プロポーズ。両家への挨拶 |
| 4〜6か月前 | 両家の顔合わせ。結婚指輪の準備。住まいの検討 |
| 3〜4か月前 | 式を挙げるかどうかの決定。挙げるなら会場の予約 |
| 2〜3か月前 | 健康面の確認(ブライダルチェックなど)。職場への報告 |
| 1か月前 | 婚姻届の準備。戸籍謄本の取り寄せ。引っ越しの手配 |
| 入籍 | 婚姻届の提出 |
| 入籍後1か月 | 各種名義変更。健康保険、年金、口座、カード、免許証、パスポート |
この表のとおりに進める必要はありません。式を挙げない、入籍だけ先に済ませる、という進め方も一般的です。大切なのは、二人で順番を決めておくことです。
婚姻届の、実務的な話
意外と知られていないことが多いので、必要なものと手順を整理しておきます。
必要なもの
- 婚姻届。役所でもらえます。書き損じに備えて2〜3枚もらっておくと安心です
- 戸籍謄本。本籍地以外の役所に提出する場合に必要です。本籍地が遠いと、取り寄せに1〜2週間かかります。早めに手配してください
- 本人確認書類。運転免許証など
- 証人2名の署名。成人であれば誰でも構いません。親、友人、兄弟など
提出先。どちらかの本籍地、または住所地の役所。24時間365日、時間外窓口でも受理されます。記念日に合わせて夜間に出す方も多くいます。
注意点。時間外に提出した場合、その場では受理されず、翌開庁日に不備がないか確認されます。不備があると受理日がずれる可能性があるので、記念日にこだわる場合は、事前に窓口で内容を確認してもらってください。
免許証、健康保険、年金、銀行口座、クレジットカード、パスポート、各種契約。まとまった時間が必要です。あらかじめ半日ほど確保しておくと、慌てずに済みます。免許証を先に変えておくと、他の手続きで本人確認がスムーズになります。
お金について、先に話しておく
結婚生活でもっとも衝突が起きやすいのが、お金の扱い方です。式の前に話しておいてください。
1. お互いの収入と、借入の有無。奨学金、車のローン、カードの残債。ここを隠したまま結婚すると、後で大きな問題になります。金額そのものより、隠していたことが問題になります。
2. 家計の管理方法。ひとつの財布にまとめるのか、共同の口座に一定額ずつ入れるのか、費目で分担するのか。正解はありませんが、決めておかないと必ずもめます。
3. 貯蓄の目標。いつまでにいくら、何のために。子ども、住宅、老後。目的があると、我慢の意味が共有できます。
4. 式や新生活の費用と、その負担。誰がいくら出すのか。親からの援助があるのか。親が関わる場合は、早めに確認してください。
5. 保険の見直し。独身時代の保険は、結婚後の状況に合っていないことがあります。
この会話は気まずいものですが、話し合えるかどうか自体が、相手を知る機会になります。避ける相手、はぐらかす相手であれば、それも重要な情報です。
健康面で、確認しておきたいこと
結婚前に体の状態を確認しておくことは、子どもを希望する場合はもちろん、そうでない場合にも意味があります。
ブライダルチェック。妊娠や出産に関わる項目を中心に調べる検査です。女性は子宮や卵巣の状態、ホルモン、感染症など。男性は精液の状態や感染症を調べます。女性のブライダルチェックと男性のブライダルチェックで、項目と費用をまとめています。
風疹の抗体検査。妊娠初期に風疹にかかると、赤ちゃんに影響が出ることがあります。抗体がない場合はワクチンを接種し、接種後2か月は避妊が必要なので、時期を考える必要があります。自治体によっては費用の助成があります。
性感染症の検査。自覚症状がないまま進行するものがあり、不妊の原因になることもあります。性感染症の検査をご覧ください。
一般的な健康診断。血圧、血糖、肝機能。生活習慣は、二人の生活が始まると変わります。結婚前の健康診断にまとめました。
遺伝性疾患に関する相談。ご家族に気になる病歴がある場合、遺伝カウンセリングという選択肢があります。結婚前の遺伝子検査で扱っています。
年齢と妊娠の関係を知っておくことも大切です。年齢と妊娠をご覧ください。
つまずきやすい場面と、その越え方
準備の過程で、多くの二人が同じところでつまずきます。先に知っておくと、慌てずに済みます。
1. 式の規模で意見が割れる。本人たちより、双方の親の希望が食い違うことが多い場面です。「二人で決めたことを、それぞれが自分の親に伝える」という役割分担にすると、こじれにくくなります。
2. 準備の負担が、片方に偏る。不満が溜まる最大の原因です。やることを書き出して、担当を決めてください。「気づいたほうがやる」は、必ず偏ります。
3. 費用が想定を超える。式の見積もりは、打ち合わせのたびに増えていきます。最初に上限を決めて、超えたら何かを削ると決めておいてください。
4. 疲れて、喧嘩が増える。準備の時期は、二人とも余裕がなくなります。準備の話をしない日を作ってください。週に一度でも、普通のデートに戻る日があると持ち直します。
5. 親との関係で消耗する。自分の親とは、自分が話す。相手に矢面に立たせないでください。ここでの守り方を、相手は覚えています。
準備は手段であって、目的ではありません。完璧に整えることより、二人の関係を保ったまま進むことのほうが大切です。
入籍後の、手続き一覧
婚姻届を出したあと、変更手続きが続きます。順番を決めておくと、効率よく進みます。
| 順番 | 手続き | 場所 |
|---|---|---|
| 1 | 新しい戸籍・住民票の取得 | 役所(婚姻届の提出と同時に依頼できます) |
| 2 | 運転免許証 | 警察署・免許センター。これを先に変えると、他が楽になります |
| 3 | マイナンバーカード | 役所 |
| 4 | 健康保険・年金 | 勤務先(自営業は役所) |
| 5 | 銀行口座 | 各金融機関 |
| 6 | クレジットカード | 各カード会社 |
| 7 | パスポート | 旅券窓口 |
| 8 | 携帯電話、各種契約 | 各社 |
| 9 | 生命保険・損害保険 | 各社 |
| 10 | 勤務先への届出 | 職場 |
順番のコツは、2番目です。運転免許証を先に変えておくと、他の手続きで本人確認書類として使えます。ここを後回しにすると、何度も戸籍謄本を取ることになります。
まとまった時間を確保してください。平日に動く必要があるものが多く、半日から1日は見ておいたほうが安心です。
引っ越しを伴う場合は、住所変更も同時に発生します。転出・転入の届出、電気・ガス・水道、郵便の転送。入籍と引っ越しを同時期にすると、手続きが一度で済む反面、負担も集中します。
準備の分担を、決めておく
準備でもめる原因の多くが、負担の偏りです。先に決めておいてください。
やることを、書き出して分ける
| 分野 | 主なやること |
|---|---|
| 役所関係 | 婚姻届、戸籍謄本の取得、各種届出 |
| 住まい | 物件探し、契約、引っ越し業者の手配 |
| 両家 | 顔合わせの調整、日程、手土産 |
| 式(行う場合) | 会場、招待客、衣装、写真、引き出物 |
| お金 | 予算管理、口座の準備、保険の見直し |
| 健康 | 検査の予約、結果の共有 |
| 職場 | 報告、休暇の調整 |
分け方のコツ
- 「気づいたほうがやる」にしない。必ず偏ります
- 自分の親とは、自分が話す。これがいちばん大切な役割分担です
- 得意なほうが担当する。調べるのが得意、交渉が得意、細かい作業が得意
- 期限を決める。「いつまでに」がないと、直前に集中します
- 進み具合を、週に一度確認する。短くて構いません
そして、準備の話をしない日を作ってください。週に一度でも、普通に過ごす日があると、関係が保てます。準備は手段であって、目的ではありません。
片方が忙しい時期には、無理に分担を守らなくて構いません。お互いの状況に応じて調整できるかどうか——これ自体が、結婚生活の予行演習になります。
先に決めておくと、もめないこと
準備を始める前に、二人で決めておくと、その後がずいぶん楽になることがあります。
- 1. 予算の上限。「式は〇〇万円まで」。超えたら何かを削る、と決めておいてください。打ち合わせのたびに見積もりは増えます
- 2. 誰の意見を、どこまで聞くか。両家の親、親族。「二人で決めたことを、それぞれが自分の親に伝える」という形にすると、こじれません
- 3. 決定権を、どちらが持つか。項目ごとに決めておく。「式は私、住まいは二人で、手続きはあなた」
- 4. 準備の話をしない日。週に1日でも。これがないと、関係が消耗します
- 5. もめたときの、切り上げ方。「今日はここまでにしよう」と言える約束をしておく
とくに1番目と2番目です。この2つが決まっていないと、準備の期間中ずっと揉め続けることになります。
そして、完璧を目指さないでください。準備は手段であって、目的ではありません。
「式の内容」より「二人の関係を保ったまま当日を迎えること」のほうが、はるかに大切です。削れるものは削って、無理のない範囲で進めてください。
よくある質問
交際からどれくらいで結婚するものですか?
式を挙げないのは変ですか?
準備で疲れてしまいました。
入籍と式は、どちらを先にすべきですか?
準備の途中で、気持ちが揺らいでいます。
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