断られることが続くと、自分そのものを否定された気持ちになります。けれど、婚活で起きている「断り」は、あなたの価値を測った結果ではありません。何が起きているのかを、いったん整理してみてください。
断りの大半は「相性の不一致」
マッチングアプリで返信が来ない理由を挙げてみます。
- 相手が他の人とやりとりしていて手が回らない
- そもそもログインしていない
- 希望する条件(年齢、地域)が合わなかった
- タイミングが悪かった(忙しい時期だった)
- 相手が婚活自体を休んでいる
この中に「あなたに価値がないから」という項目はありません。実際、返信率は誰にとっても高くありません。何十件送って数件返る、というのが普通の世界です。
会ったあとに断られた場合も同じです。相手が求めていたものと、あなたが持っているものが違った。それだけのことで、優劣ではありません。
落ち込みが長引く人の考え方の癖
同じ経験をしても、引きずる人とそうでない人がいます。違いは、出来事の受け取り方にあります。
| 考え方の癖 | 具体例 |
|---|---|
| 一般化しすぎる | 1人に断られただけで「自分は誰からも選ばれない」と考える |
| 自分の責任にしすぎる | 相手の事情も関わっているのに、すべて自分のせいだと考える |
| 白か黒かで考える | 「うまくいく」か「完全な失敗」しかない、と捉える |
| 先を悲観する | 1回の結果から「この先もずっとだめだ」と決めつける |
これらは誰にでもある癖で、性格の欠点ではありません。ただ、気づいていると引きずりにくくなります。落ち込んだときに「いま、一般化しすぎていないか」と自分に問いかけるだけでも違います。
受け止め方を変える3つの視点
1. 断られた回数ではなく、進んだ距離を見る
「10人に断られた」ではなく、「10人とやりとりできた」「3人と会えた」と数えてみてください。同じ事実でも、見る角度で意味が変わります。
2. 合わない相手と早く分かるのは、良いこと
会う前に、あるいは1回会って合わないと分かるのは、時間を節約できたということです。無理に続けて、半年後に同じ結論に至るより、ずっといい。
3. 断ることもある、という前提に立つ
あなたも誰かを選ばなかったはずです。そのとき、相手を否定したでしょうか。していないはずです。断る側にも、否定の意図はありません。
休むという判断
受け止め方を変えようとしても難しいときは、状態が下がっている合図です。そういうときは、考え方を変えるより、いったん離れるほうが確実です。
2週間ほど休むと、同じ出来事でも受け取り方が変わります。休会機能を使えば、プロフィールを残したまま止められます。
眠れない、食欲がない、気分の落ち込みが一日中続く。こうした状態が2週間以上続く場合は、心療内科への相談を検討してください。婚活が原因かどうかにかかわらず、続いている不調は相談する理由になります。
断りが起きる、実際の理由
断られたとき、多くの人は「自分に何か問題があった」と考えます。けれど、実際に起きていることは、たいてい別のところにあります。
- 相手が、他の人と進んだ。もっとも多い理由です。あなたが原因ではありません
- 相手の生活が変わった。仕事が忙しくなった、家庭の事情が生じた
- 目的が違った。結婚か、交際か、その手前か。合わないと分かっただけです
- 会えるタイミングが合わなかった
- 相手が、婚活そのものを休んだ
- 条件で絞っていた。年齢、居住地、喫煙。これは、あなたの人柄とは無関係です
- 単純に、返信を忘れた
これらのどれであっても、こちらには分かりません。そして、分からないからこそ、人は「自分が悪かった」という説明を選んでしまいます。
けれど、それは数ある可能性のひとつでしかありません。むしろ、上に挙げたような理由のほうが、はるかに多いのです。
落ち込みを長引かせる、考え方の癖
同じ出来事でも、受け取り方によって、消耗の度合いが変わります。次の癖に心当たりがないか、確かめてみてください。
| 考え方の癖 | 具体例 | 言い換えると |
|---|---|---|
| すべてか、無か | 「1回断られた=自分は誰にも選ばれない」 | 1人と合わなかった、というだけの事実 |
| 過度の一般化 | 「いつも断られる」「みんなに嫌われる」 | 実際の回数を数えてみる |
| 心の読みすぎ | 「きっと〇〇だと思われた」 | 相手の考えは、分かりません |
| 自分に関連づける | 「返信が遅いのは、自分のせいだ」 | 相手の事情かもしれません |
| 先読み | 「どうせ今回もだめだ」 | まだ起きていないことです |
| べき思考 | 「この年齢なら、結婚しているべきだ」 | 誰が決めたことでしょうか |
これらは、誰にでもある考え方の癖です。性格の問題ではありません。疲れているときほど、強く出ます。
対処としては、「その考えは、事実か、それとも解釈か」と一度問い直してみてください。「嫌われた」は解釈、「返信が来ていない」が事実です。事実と解釈を分けるだけで、落ち込みの深さが変わります。
記録をつけると、見え方が変わる
落ち込みが続くとき、記憶は、うまくいかなかったことばかりを残します。これを補正する方法があります。
簡単な記録をつけてください。
- 送った数、成立した数、やりとりが続いた数、会った数
- 会った日に、良かったと感じたこと(ひとつでいい)
- 断られたときの、想定される理由(推測で構いません)
これをつけると、2つのことが分かります。
1. 実際には、進んでいること。「いつも断られる」と感じていても、記録を見ると、やりとりの数が増えていたり、会うところまで進む割合が上がっていたりします。体感と実数は、しばしば食い違います。
2. 改善すべき場所が分かること。成立しないのか、返信が来ないのか、会ってから続かないのか。場所が分かれば、直せます。マッチングしないときと返信が来ない理由に、切り分けの方法をまとめました。
感情ではなく、数字で見る。これが、落ち込みから抜けるいちばん実用的な方法です。
断られた直後に、やらないこと
落ち込んでいる時間帯に、やってしまいがちで、状況を悪くすることがあります。
- 理由を問いただす。相手にとって負担であり、こちらも傷つく答えが返ってくる可能性があります
- 長文で気持ちを伝える。関係が戻ることはなく、印象だけが悪くなります
- その夜に、大量に「いいね」を送る。埋め合わせようとすると、選ぶ基準が雑になります
- プロフィールを全部作り直す。感情的な状態で直すと、自虐が混じります
- 相手のプロフィールを見返す。足あと機能があると、相手に伝わることもあります
- アプリを衝動的に退会する。プロフィールが消え、再開が面倒になります
- お酒を飲みながらメッセージを送る
断られた日は、何もしないでください。アプリを閉じて、別のことをする。判断は、翌日以降に。
そして、翌日になっても気持ちが戻らないなら、数日休んでください。その数日で、機会を失うことはありません。
断る側にも、立つということ
見落とされがちですが、婚活では、あなたも断る側になります。ここを意識すると、受け取り方が変わります。
あなたが誰かを断るとき、その人の価値を否定しているでしょうか。おそらく、違うはずです。「良い人だけれど、合わない」「タイミングが違う」——そういう理由で断っているはずです。
相手も、同じです。
この視点を持つだけで、断られることの意味が変わります。評価ではなく、組み合わせの問題として受け取れるようになります。
そして、断る練習をしておくことも大切です。断れずに関係を続けてしまう人は、断られることも過度に恐れます。「ご縁がなかったように思います」と伝えられるようになると、断られることへの耐性も上がります。断り方は通報とブロックの使い方にまとめました。
最後に。合わない相手と早く分かることは、成果です。断られるたびに、条件の合わない選択肢がひとつ減っています。それは、前に進んでいるということです。
立ち直るための、手順
気持ちの問題として片づけず、手順にしてしまうと、抜け出しやすくなります。
【当日】何もしない
アプリを閉じて、別のことをする。この日は判断しないでください。プロフィールを直すのも、次の相手を探すのも、明日以降に。
【翌日】事実だけを書き出す
- 何が起きたか。「3回会って、断られた」
- 相手が言った言葉。推測ではなく、実際の言葉だけ
- 自分が感じたこと
事実と、解釈を分けてください。「嫌われた」は解釈、「ご縁がなかったと言われた」が事実です。
【2〜3日目】数字を見る
これまでの記録を見返してください。「いつも断られる」と感じていても、実際には進んでいることがあります。やりとりが続いた回数、会えた回数。
【1週間後】ひとつだけ、直す
写真、プロフィールの冒頭、送る相手の条件。ひとつだけ変えて、再開してください。全部変えようとすると、動けなくなります。
【それでも戻らないとき】休む
2週間経っても気持ちが戻らない場合は、いったん離れてください(婚活疲れのサイン)。
次に、活かす
断られた経験は、次に使える情報になります。ただし、正しく使ってください。
使える情報
- どの段階で止まったか。成立、返信、会う話、会ったあと。止まる場所が同じなら、そこに原因があります
- 共通点があるか。同じような相手ばかりに断られているなら、条件が合っていない可能性があります
- 自分の感覚。「実は、こちらもあまり乗り気ではなかった」——これも重要な情報です
使えない情報
- 相手が何を思ったかの、推測。分かりません
- 「自分に価値がない」という結論。これは情報ではなく、疲れが言わせている言葉です
- 1件だけの経験からの一般化
そして、いちばん大切なこと。
断られた回数ではなく、進んだ距離を見てください。やりとりが1往復で終わっていたのが、3往復続くようになった。会えなかったのが、会えるようになった。これは確実な前進です。
婚活は、最後の1件以外、すべて「うまくいかなかった」で終わります。結婚した人も、それまでに何度も断られています。断られた回数は、失敗の記録ではなく、進んだ距離の記録です。
合わない相手と早く分かることは、成果です。そのたびに、条件の合わない選択肢がひとつ減っています。
よくある質問
理由を聞いてもいいですか?
何回断られたら、やり方を変えるべきですか?
友人には相談しづらいです。
何度も断られて、自分に価値がないと感じます。
断られた理由を、知る方法はありますか?
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