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マッチングアプリの危険性と、実際に起きているトラブル7つ

公開 2026.08.15 更新 2026.08.16

マッチングアプリは、いまや多くの人が使う出会いの手段です。ただし、ごく一部に悪意を持って参加している人がいるのも事実です。何が起きうるのかを先に知っておけば、ほとんどは避けられます。不安をあおるためではなく、備えるための整理です。

実際に起きているトラブル7つ

種類 どういうものか 危険度
投資・副業の勧誘 恋愛感情を利用して金銭をだまし取る。いわゆるロマンス詐欺
金銭の無心 「急に必要になった」と借金を申し込む
既婚者の紛れ込み 独身と偽って交際を求める
宗教・セミナーへの誘い 恋愛目的を装って勧誘する
業者アカウント 別サイトへ誘導する、有料サイトに登録させる
写真・情報の悪用 プロフィール写真を保存され、別の場所で使われる
身体的な被害 会った際に危害を加えられる 高(頻度は低い)

上位2つ、お金に関わるものが件数としても被害額としても突出しています。逆に言えば、お金の話が出た時点で離れる習慣さえあれば、大半のリスクは避けられます。

被害に遭いやすい状況

被害に遭った方に共通するのは、性格や知識の問題ではありません。状況です。

「自分は騙されない」と思っている人ほど危ない
ロマンス詐欺は、時間をかけて信頼関係を築いてから仕掛けます。相手を信じきった状態で持ちかけられるので、警戒しようがないのです。だからこそ、「お金の話が出たら終わり」というルールを、感情とは無関係に機械的に適用する必要があります。

危険を減らす4つの習慣

1. お金の話が出たら、そこで終わりにする

投資、副業、暗号資産、セミナー、借金。理由や金額に関係なく、話題に出た時点でやりとりをやめます。例外をつくらないことが唯一の防御です。

2. 会うまで、個人が特定される情報は出さない

勤務先の名称、自宅の最寄り駅、よく行く店。ひとつずつは無害でも、組み合わせると個人にたどり着けてしまいます

3. 初回は昼間、人のいる場所で

カフェで1〜2時間と決めておきます。車での送迎、自宅への招待、個室、相手が指定する見知らぬ店は、何度か会ってからで十分です。

4. 会う予定を、家族か友人に伝えておく

相手の名前と待ち合わせ場所を共有しておくだけで、万一のときの助けになります。誰かが知っているという事実自体が、抑止力にもなります。

それでも困ったときの相談先

被害に遭った、あるいは遭いそうだと感じたら、一人で抱えないでください。

「自分にも落ち度があったから」と黙ってしまう方が多いのですが、手口が巧妙なだけで、落ち度ではありません。相談することで、次の被害を防げます。

危ないのは「場所」ではなく「状況」

トラブルは、特定のサービスだけで起きるものではありません。どのサービスでも、条件がそろうと起きます。危ないのは場所ではなく、状況です。

実際に相談が多い場面には、共通するものがあります。

状況1:やりとりの期間が極端に短い。マッチングした当日に会う約束をする、連絡先を交換してすぐ会う。相手を知る時間がないまま会うと、判断の材料がありません。急かされている時点で、いったん立ち止まってください。

状況2:夜遅い時間に、密室で会う。初回に個室の店や相手の車を指定されるのは、それだけで避けたほうがよい条件です。昼間の、人のいる場所を選んでください。

状況3:アプリの外に早く出ている。連絡先を交換してしまうと、通報もブロックも機能しません。相手にとって、追跡されない場所に移動したことになります。

状況4:お酒が入っている。初回から飲酒を伴う場を選ぶと、判断力が落ちます。特に、相手が席を外している間に置いたグラスには気をつけてください。

状況5:断りにくい気持ちになっている。「せっかく来てもらったから」「ここで帰ると失礼だから」。この気持ちが、危ない場面につながります。失礼だと思われても、帰っていいのです。

初回に会うときの、具体的な決めごと

気をつけようという心構えだけでは足りません。あらかじめ決めておくと、その場で迷わずに済みます。

時間は昼、長さは1時間。土日の午後、カフェで1時間。この形なら、合わなかったときに切り上げられます。「このあと予定があるので」と最初に伝えておけば、自然に終われます。

場所は自分で提案する。駅から近く、人の多い店を選んでください。相手に任せると、行き慣れない場所に呼ばれることがあります。

家族か友人に、いつ誰と会うかを伝えておく。相手の名前、会う場所、終わる予定の時刻。ひとことでも伝えてあると、万一のときに大きく違います。

飲み物は自分で受け取る。席まで運ばれてくる形の店を選び、席を外すときはグラスを残さないようにしてください。

個人情報は少しずつ。初回に、勤務先の詳しい場所や自宅の最寄り駅を伝える必要はありません。「〇〇のあたり」程度で十分です。

帰りに送ると言われたとき
親切から言ってくれている場合がほとんどですが、初回は断って構いません。「近いので大丈夫です」で十分です。自宅の場所を初回に知られる必要はありません。断ったことで態度が変わるようであれば、それも判断材料になります。

お金の話が出たら、そこで止める

相談として多いのが、金銭に関わるものです。手口はいくつかありますが、「お金の話が出たら、いったん止める」という一点を守れば、ほとんど防げます。

典型的な流れは次のようなものです。まず何週間か、丁寧なやりとりが続きます。相手はよく話を聞き、こちらを気遣います。信頼ができたころに、投資、暗号資産、副業、あるいは急な入院費や渡航費といった話が出てきます。

ここで大切なのは、相手が良い人かどうかを判断材料にしないことです。丁寧で誠実に見えるからこそ、話が通ってしまいます。人柄ではなく、「お金の話が出た」という事実だけで判断してください。

次のような言葉が出たら、その時点で距離を置いて構いません。

会ったことのない相手に送金する理由は、どんな事情があっても、ありません。

困ったときの相談先

実際に何かあった場合、一人で抱えないでください。相談できる窓口があります。

金銭の被害があった場合は、警察相談専用電話「#9110」に連絡してください。緊急でない相談を受け付ける窓口です。振込先の情報、やりとりの記録、相手のプロフィールの画面を保存しておくと、話が早く進みます。

契約や請求に関するトラブルは、消費者ホットライン「188」で、最寄りの消費生活センターにつながります。有料サービスの解約や、身に覚えのない請求はこちらです。

身の危険を感じる場合は、迷わず110番してください。つきまとい、待ち伏せ、しつこい連絡は、それ自体が対象になります。

サービス内での問題は、まず運営に通報してください。多くのサービスは、通報を受けて調査し、必要であればアカウントを停止します。通報したことが相手に伝わることはありません。

そして、証拠は消さないでください。腹が立って削除したくなりますが、やりとりの画面、相手のプロフィール、送金の記録は、後で必要になります。ブロックする前に、画面を保存しておいてください。

立場によって、警戒すべき点が違う

危険といっても、誰が、どんな被害に遭いやすいかには傾向があります。自分に当てはまるものを、重点的に押さえてください。

立場 遭いやすい被害 重点的な対策
女性全般 身体的な被害、つきまとい、写真の悪用 初回は昼・人のいる場所。個室と車を避ける
男性全般 金銭の要求、業者による誘導、勧誘 会う前にお金の話が出たら、そこで止める
20代 投資・副業の勧誘、ポイント制サイトへの誘導 断り方を用意しておく。急がされたら疑う
30〜40代 既婚者、営業目的の接近 相手の生活時間と、連絡パターンを見る
50代以上 結婚詐欺、投資の勧誘 会ったことのない相手に、お金を動かさない
子どもがいる方 子どもの情報の流出 写真・名前・学校名を出さない

どの立場にも共通する、ひとつの基準があります。

「急がされているかどうか」です。会うことも、お金も、連絡先の交換も、体の関係も——急がせる相手には、急がせなければならない理由があります。

この基準さえ持っていれば、細かい手口を全部覚えていなくても、大きな失敗は避けられます。

会う前に、周囲に伝えておく

いちばん簡単で、いちばん効果のある対策が、これです。誰かに、会う予定を伝えておいてください。

伝える内容

伝える相手は、家族でも友人でも構いません。「今日◯◯駅で人と会う。20時ごろには帰る」——これだけで十分です。

なぜ効くのか。2つ理由があります。

1. 何かあったときの初動が、まったく違います。連絡が取れなくなったときに、どこにいたかが分かっているかどうかは決定的です。

2. 自分の緊張が減ります。「誰かが知っている」という状態が、当日の落ち着きにつながります。

あわせて、位置情報の共有機能を使う方法もあります。スマートフォンには、一定時間だけ現在地を家族や友人と共有する機能があります。その日だけオンにして、終わったら切る。これで十分です。

そして、スマートフォンの充電を確保してください。モバイルバッテリーを持つこと。連絡手段が切れることが、いちばん危険です。当日の準備ははじめて会う日のチェックリストにまとめました。

よくある質問

危険な人はどれくらいの割合でいますか?
正確な割合は分かりませんが、大多数は誠実に使っています。ただ、母数が大きいぶん、一定数は紛れ込みます。「たいていの人は大丈夫だが、備えはしておく」という姿勢が現実的です。
本人確認をしているサービスなら安全ですか?
年齢確認は「18歳以上であること」の確認であって、人柄の保証ではありません。ただし、確認をしていないサービスよりは格段に安全です。最低条件と考えてください。
怪しいと思ったら、はっきり断るべきですか?
説明する必要はありません。ブロックして通報するだけで十分です。相手を説得しようとしたり、理由を伝えようとすると、かえって関わりが長引きます。
相手を疑ってばかりだと、良い出会いを逃しませんか
ここに挙げたのは、疑うための項目ではなく、決めておく習慣です。昼にカフェで1時間会う、家族に予定を伝えておく。これらは相手を疑っていなくても実行できます。習慣にしておけば、その都度考えなくて済みます。
通報したら、相手に知られますか
知られません。運営が調査に使うだけで、通報者の情報が相手に伝わることはありません。判断に迷っても、気になったら通報して構いません。

監修

結 太朗 /縁結び士・エンムス プロデューサー

監修日:2026-08-15

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